TOKYO's New LUXURY TAMA SHIMA
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山菜料理水がきれいだからおいしいもの美しい清流と森の恵みをいただきます多摩の名物フードと言えば、そばやこんにゃく、豆腐に日本酒など。これらは、シンプルな材料で造るものだからこそ、水の質がその味を大きく左右します。水がおいしいから、食べ物もおいしい。多摩のフードを口にすると、そんな単純なことを改めて実感できます。バラエティ豊かな山菜料理多摩の山に春を告げる山菜は、地域住民には昔からなじみの食材。檜原村にある三頭山荘をはじめ、このエリアでは多彩な山菜を手間暇かけて調理した山菜料理が楽しめます。そばそばの名店が多い多摩エリア。各店のそばには水の良さに加え、店主のこだわりも光る魚多摩の魚はシンプルに塩焼きで、その旨みをダイレクトに楽しむのがおすすめ豆腐昔ながらの製法で手作りする豆腐店がたくさん。大豆の旨みが引き立つ濃厚な味わい茶葉瑞穂町などで栽培される東京狭山茶。甘みと渋みのバランスがいいコーヒー多摩の喫茶店で飲むコーヒーにも、水のおいしさが感じられる日本酒米、水、麹、酵母で仕込む日本酒は、水の旨みが顕著にあらわれるこんにゃくヘルシーフードとしても人気。さしみこんにゃくや田楽などいろいろな食べ方がある多摩の食文化を語る上で欠かせないもの。それは「水」です。多摩エリアには、多摩川とその支川である秋川を中心に、たくさんの川があります。そこを流れる水は、山という天然のろ過装置を通ってきます。そのため、多摩を流れる川の水は非常に透明度が高く、水質の良さも折り紙つきです。多摩に住む人々は、古くから多摩の水がもたらす恩恵に感謝し、水を活かした食文化を育んできました。だからこそ、多摩の名物グルメや名産品には、日本酒やこんにゃく、豆腐など、おいしい水にまつわるものが多いのです。多摩の食文化をひも解くもうひとつのキーワードは「山」。うっそうと植物が生い茂る多摩の山は、食材の宝庫です。春を迎え雪が解けると新芽が一気に芽吹き始め、秋には実りの季節を迎えます。山菜やキノコといった四季折々の大地の恵みも、多摩で味わいたいフードです。❾ユリ根ユリの根の部分は栄養価が高く、薬草としても古くから重用されてきたたらの芽「山菜の王様」とも呼ばれる。ウコギ科の植物・タラノキの新芽ウド食感が良く、香りも豊か。生でも煮て食べてもおいしいコゴミくるっと丸まったフォルムがかわいい。ややぬめりのある食感ミズ収穫時期が春~秋と長いのが特徴。シャキッとした食感でみずみずしいフキノトウほのかな苦みが特徴の山菜。天ぷらや煮物で食べることが多いズイキイモの葉柄で、生の状態は鮮やかな赤色。シャキシャキとした食感をしている

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