御岳山で過ごす、東京の静かな夜
大都会の喧騒を離れ、美しい山にくつろぎのひとときを求める

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2日目

神主のあとを追いながら、森を抜ける

御岳山2日目、滝行のために朝5時に起きました。神主である宿坊のご主人が、綾広の滝まで山道を案内してくれます。

滝行の手順はすべてが神秘的で、滝にたどり着く前から滝に入るまで、どの手順をとっても規則で厳格に決められています。たとえば、移動中の私語禁止もそのひとつ。また、歩いているときには後ろを振り返らず、心の中でも将来のことを考えるようにとアドバイスをいただきました。これは、過去を振り返ることが精神にとって良くないと考えられているからだそうです。

朝の景色も美しい

30分ほど森を歩き、ようやく滝に到着し、滝行用の行衣に着替えます。男性が身につけるのは前面が隠れるだけのふんどしです(女性は白装束)。簡単な説明に続いて、神主が神に祈りを捧げます。その後、簡単な運動を行い、川の水に身体を慣らすために自分で水を浴びて滝行の準備に入ります。

滝行で精神統一

すぐに私の番がきました。滝の下に立ち、体と心を洗い浄めるために、呼吸の合間に唱え言を叫びます。大きな声で唱えながら3回滝に打たれて、滝行を終えました。水は耐えられないほど冷たくはなく、清々しい気分になり、いい体験ができました。元の服に着替えると、また静かに宿坊へと案内されました。

すぐあとにきた、別の神主の滝行一行
おいしい朝食

宿坊に戻ったあと、宿坊の神社に案内されました。そこで、神主が、禊の最後として、太鼓を叩き祝詞をあげて、閉めの儀式を厳かに執り行いました。そのあとすぐに朝食です。私はサバと地元の筍、お漬物、みそ汁の朝食をいただきました。

滝行のあとの朝食は格別で、繊細な味付けも堪能できました。朝食で宿坊でのくつろぎのひとときを十分満喫したあとは、この美しい場所に別れを告げる時間です。チェックアウトを済ませて、街中をぶらぶら散歩しながら、ケーブルカーの駅に到着。下山して、東京へと向かいます。

散歩しながら、ケーブルカーの駅へ
ケーブルカーで下山

アクセス

新宿駅からJR中央線/JR青梅線に乗車し、青梅駅下車。普通列車の奥多摩行きに乗り換えて、御嶽駅下車。接続がよければ、約80分で到着します。運賃は片道約1,000円。なお、新宿駅から青梅駅までの直通列車は本数が少なめなので、ご注意ください。青梅駅までは、JR中央線で立川駅下車、同駅でJR青梅線に乗り換える方法もあります。

御嶽駅とケーブルカーの滝本駅まではバスが利用できます(1時間に1~2便。バス停「ケーブル下(滝本駅)」)。片道7分で300円ほどかかります。

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