SHIMA 式根島
式根島の青い海をバックに、釣りを楽しむとくさん

釣り人にとって宝の島! 式根島でアイランドフィッシングと秘湯を堪能

釣り人にとって宝の島! 式根島でアイランドフィッシングと秘湯を堪能

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東京都心から約160km南に位置する式根島は、人口約470人、外周約12kmの小さな島。溶岩流により形成されたリアス式海岸は多種多様な海の幸に恵まれ、海外からも釣り人が訪れる釣りの名所でもあります。今回、式根島を訪れたのは「釣りいろは」のとくさん。佐賀県・長崎県を主な舞台に釣り・川遊びから調理まで(佐賀弁全開で)視聴者を幅広く楽しませてくれる、釣り動画クリエイターの代表格。想像を超える大物との激闘、日本全国で釣ってきたとくさんをして初めて出会う魚、そして満月の夜に訪れた神秘的な温泉など、式根島の大自然を前に童心に帰って大はしゃぎするとくさん。そんな旅の行程を、ライブ感満載のレポートにてお楽しみください!

Day1 Start!!

12:00
12:00

約3時間10分で「ここ東京!?」

野伏港到着

『ようこそ式根島へ』の前でポーズを取るとくさん

上陸直後にウミガメと遭遇!

竹芝客船ターミナルよりジェット船セブンアイランドにて約3時間10分、やって来ました式根島!とくさん、港に降り立っての第一声は「ここ、ホントに東京!?」。エメラルドグリーンの海、咲き乱れるハイビスカス、海では近隣の島々が連なる様を見れば納得です。東京湾での釣り経験はあるものの、東京の島は初体験というとくさん。「都心からちょっと来たところでこんだけ青い海が広がって、衝撃!」と、驚きの声がこぼれます。堤防から海を覗き込むと、優雅に泳ぐウミガメの姿も。出だしから幸運のシンボルとの遭遇とは、幸先よし!

ウミガメ目撃の現場!
ウミガメを目撃した堤防

釣り師の血が早くもうずうず…

青くて透明度の高い海を見渡すとくさん。「地元(佐賀)と変わらん!いや、それ以上かも!」「魚影も濃くてすごくいい海!」と、式根島の光景に早くもテンションMAX!釣竿を持った家族連れに「何狙いですか?」と話しかけたりと、釣り師の血も騒いでいるようです。レンタサイクルで気軽に回れる式根島ですが、今回は釣り具の搬送もあるためレンタカーでの移動です。さあ、1泊2日の旅へレッツゴー!

天気も良く新島まで綺麗に見えます
13:00
13:00

島カフェで活力チャージ!

NINZ Coffee

NINZ Coffeeのオムライスの美味しさにうなる、とくさんとマネージャーの原田さん

南国ムード満載!島の言葉で「仲間」のカフェ。

まずは腹ごしらえ。港から自転車で10分ほどの「NINZ Coffee」へ。ダイビングショップを営む嶋田留維さん、永井章博さんが夏季限定で開いています。ちなみに店名の「ニンズ」とは、式根島の方言で「友達・仲間」のこと。白いバラック風の建物、付近に咲くハイビスカス、その蜜を吸うモンキアゲハ(日本では南方に生息する国内最大級の蝶)を見ていると、とても東京都とは思えない南国ムード。店内では、3台の大型扇風機が心地よい風を送っています。

  • NINZ Coffeeの入口と看板
  • 楽しそうにメニューを選ぶとくさんとマネージャーさん
    右は旅のお供、マネージャーの原田さん

分厚い卵×スパイシーなカレーで釣りへの英気を養う!

さて、名物のオムライスを注文するつもりだったとくさんですが、メニューの写真と店内に漂うスパイシーな香りに惹かれ、チキンカレーと迷っています。長考の末、オムカレーを注文。

卵が分厚いオムカレーにわくわくのとくさん

やって来たオムカレーは卵4〜5個を使用し、インパクト大!「ぶ厚かぁ」「ぜいたくやね」と呟きながら頬張るとくさん。ピリ辛なカレーは形がなくなるまで煮込まれたチキン・玉ねぎが溶け込み、そこにスパイスとトマトの酸味が相まって、食欲もアップ。体に活力が漲ります。

  • 「黒ごまきなこバナナスムージー」を飲むとくさん
  • 分厚い卵とよく煮込まれたピリ辛のカレーで美味しく活力チャージ!
ドリンクは「黒ごまきなこバナナスムージー」を注文

アイスコーヒーも大人気。夜の鯛御膳も気になります。

こちらでは、毎朝豆を挽いて淹れるアイスコーヒーも大人気。お店の前を通るたび、カップを手にした人たちを目にします。式根島滞在中、リピートする人も多いそう。夜には「式根島産真鯛づくし御膳」をはじめ、その日に獲れた地魚を使用した料理、式根島の地酒も楽しめます。イラストがキュートなTシャツほか、多彩なオリジナルグッズも旅の思い出にいかがでしょう。

NINZ Coffeeで販売している、イラストがキュートなTシャツと、多彩なオリジナルグッズ

NINZ Coffee & SCUBA LIGHT & 真鯛バル

  • 所在地:
    東京都新島村式根島47
  • アクセス:
    野伏港から⾃転⾞で約10分
  • 営業時間:
    カフェ・ランチタイム 10:00-15:00(L.O.14:00) ディナータイム 18:30-21:30(L.O.21:00)
※期間限定の店舗につき、オープン期間はSNS等でご確認ください
NINZ Coffee
14:05
14:05

日本代表級の美ビーチ!

泊海⽔浴場

日本代表級の美ビーチ!泊海⽔浴場

サークル状の入り江と青すぎる海。水の透明度は日本トップクラス!

釣り場へ向かう途中、島の北部にある泊海⽔浴場に立ち寄りました。実はこちら、水の綺麗さでは国内トップクラスの場所。水中の有機汚染物質の少なさにおいて、全国1位の評価(※)を受けたこともあるビーチなんです。※2023年「水がきれいな海水浴場ランキング」(ダイヤモンド編集部選)

青い空と泊海⽔浴場の青い海を前にポーズを取るとくさん
砂浜へと降りていくお二人
早速波打ち際に向かうとくさん

岩に囲まれた扇状のリアス海岸、エメラルドグリーンから群青へと鮮やかなグラデーションを描く海は、予備知識なしで通りがかっても足を止めてしまうこと必至。岸壁ゆえ日陰があるのも嬉しいところ。とくさんも早速波打ち際へ。水際ギリギリを泳ぐ小魚たちに「こっちこい!」と声をかけつつ、スマホを水中に入れて撮影。YouTubeでおなじみのはしゃぎっぷりです。

  • 水際ギリギリを泳ぐ小魚たちに「こっちこい!」と声をかけるとくさん
  • スマホを水中に入れて撮影

極上の透明な海は、魚の観察にもってこい。

水の透明度にひたすら感動のとくさん、「水中メガネで潜りたい!これだけ澄んでいると、魚がどのように石の下に隠れるか、どう餌を食おうとするか、生態がじっくり見られますね」と興味津々。「ぷかぷか浮いてるだけでも気持ちよさそう」と後ろ髪を軽く引かれつつ、釣りへと向かいました。

水の透明度に驚かされる泊海⽔浴場の波打ち際

泊海⽔浴場

  • 所在地:
    東京都新島村式根島
  • アクセス:
    野伏港から徒歩5分
  • 備考:
    トイレ/売店(夏期のみ)/⽔シャワー/脱⾐所あり
泊海⽔浴場
15:05
15:05

透き通る海に濃い魚影!

釣りスポット1 式根島養殖場付近

式根島養殖場付近で釣竿を垂らすとくさん

いよいよ式根島でファーストフィッシング!

島で唯一釣具を扱う「宮房商店」にて餌・網(タモ)等を調達した後、式根島養殖場付近まで移動。クルマを停めてライフジャケットを装着、釣り竿を手に磯へと向かいます。

  • 着いた釣り場で良いポジションを探すとくさん
  • 養殖場付近までの緑がきれいな道

岩場から海面を見下ろすと、透明度が高く、数m離れていても魚影が見えます。いよいよ釣りのスタートです!それまでハイテンションで話していたとくさんですが、ひとたび竿を持つと真剣モードに。とくさんの背中越しには利島が望め、見渡せば右手に新島、奥には大島も。

いよいよファーストフィッシング!釣り竿を手に真剣モードのとくさん

メジナがうようよ。式根島のポテンシャルに驚愕!

とくさんの狙いはメジナ。「クロ(メジナ)釣りは苦手なんですが、目の前にでっかいのがうようよしていたので、思わずチャレンジしてしまった」とのこと。今回訪れたのは9月中旬。とくさん曰く「本格シーズンのちょっと前」ですが、それでもカンパチ、ヒラマサ、イシガキダイ、イシダイといった大型の魚が釣れるそう。ほか、1年を通じてメジナやマダイが釣れるため、式根島は「釣り人憧れの地」とも言われています。民宿の女将さんの話では、台湾やマカオからも釣り客が来るのだとか。

はじめはオキアミを餌に、途中からはルアーに変更
  • 釣り竿を振り下ろすとくさん
  • ルアーを片手に掲げるとくさん

その後のとくさん、メジナに何度も餌を持って行かれている模様。風は爽快ですが、強い日差しを受けて額には汗が滲みます。16時過ぎ、こちらでの釣りは切り上げて移動することにしました。

16:30
16:30

薮を抜け岩場を越え、狙うは大物!

釣りスポット2 ⼩の⼝公園〜孫市

緑の芝生が豊かな⼩の⼝公園入口

釣り場まで、アドベンチャー気分!

続いて到着したのは、星空スポットとして知られる⼩の⼝公園。日陰は涼しく、たくさんのアキアカネが飛んでいます。こちらから磯の釣り場、通称「孫市」までは徒歩で移動です。

  • 岩場を見上げる
  • 見渡しても岩場

…そこから10分弱、藪をかき分け岩場を上って下って、釣り場に辿り着くまではあたかも軽登山のよう。しかし、日頃から磯にも頻繁に赴くとくさんからすれば、「近いですね」「(釣りなしで)探検に来るのも面白そう!」とのこと。

辿り着いた先はかなりの傾斜の釣り場、生粋のフィッシャーマンで冒険者のとくさんが遠くに見えます

辿り着いた釣り場も、降りてきたルートを仰ぎ見るとかなりの傾斜。それでも、とくさんからすれば「普通っす」と慣れたもの。聞けば4歳の頃から日々断崖絶壁に連れて行かれ、釣りに勤しむ父の背中を見て育ったのだとか。さすが生粋のフィッシャーマン、生粋の冒険者でもあるようです。

奥に望むのは新島の白ママ断崖
新島の断崖を奥に望みながら釣りをするとくさん

式根島の潮目には、夢とロマンが詰まっている!

さて、とくさん孫市での1投目は…すぐさまヒット!「なんだコレ!?長っ!」と釣り上げたのは、アオヤガラ。細長い体の半分が顔というユニークな形状が特徴で、120〜30cmはありそうです。記念すべき1匹目にとくさん大喜び!

  • 記念すべき1匹目は120〜130cmあるアオヤガラで、大喜びのとくさん
  • 「なんだコレ!?長っ!」とスタッフとアオヤガラを囲み見るとくさん

その後、エソ科の仲間を釣り上げます。日本一周釣り旅の企画で全国の海を巡ったとくさんをしても、「見たことない魚!!」とのこと。「エソにしてはスゴイ柄!」と、興奮が隠せません。その後も同種の魚を再び釣り上げ、1日目の釣りは終了。

見たこともないエソ科の仲間の魚の柄に驚きと興奮のとくさん
とくさんに「オニエソ」と命名してもらった魚
とくさんが「オニエソ」と命名

式根島沿岸はマグロをはじめ大きな回遊魚が通り、釣るのも夢ではないとのこと。実際に体験したとくさんも「ロマンのある潮」と絶賛。2日目に期待がかかります。

⼩の⼝公園〜孫市

  • 所在地:
    東京都新島村小の口公園
  • アクセス:
    野伏港から⾃転⾞で約10分
⼩の⼝公園〜孫市
17:45
17:45

式根島随一の夕日&まったりスポット

⼤浦海⽔浴場

⼤浦海⽔浴場での式根島随一の夕日

放射状に広がる光に、大自然を感じる。

宿に戻る前、夕日スポットとして人気の⼤浦海⽔浴場へ。

夕日が落ちて夜に移り変わるコントラストが綺麗な空
「大浦の馬の首」での夕暮れ
⾺が⽔を飲んでいる姿に⾒える「⼤浦の⾺の⾸」

17時50分、観光客も地元の方も集まっている中、太陽が水平線の奥へと消えて行きます。その後も水平線の奥から見える光の筋(「薄明光線」と呼ばれる現象)が美しく、自然の壮大さを感じずにはいられません。

水平線の奥から見える薄明光線が美しく、自然の壮大さを感じます

今も昔も、式根島は若者が開放される場所。

夜の⼤浦海⽔浴場は、人々が集い、まったり星空・波音を愉しむチルスポットに。地面に腰をおろして空を眺めていると、星々の手前で雲が流れていく様がよくわかります。見渡せば小型スピーカーで音楽を流し、飲み物片手に談笑するグループも数組。式根島は作家・椎名誠さんのファンには有名な「山田大会(後註)」の舞台でもありますが、夜の海を前に開放される若者の姿は、半世紀前と変わらないのかもしれませんね。[註]「山田大会」とは、1970年代初頭の式根島のキャンプ場にて椎名さんとその仲間たちが興じた、「山田アー、山田アー!」と叫べば1人くらいは山田姓の人間が見つかるだろう…という主旨の遊びのこと。このエピソードが掲載された『あやしい探検隊 北へ』(角川文庫刊)では、水道開通前の式根島にて椎名さんたちが真水の調達に苦心した様子も描かれています。

⼤浦海⽔浴場

  • 所在地:
    東京都新島村式根島828
  • アクセス:
    野伏港から⾃転⾞で約7分
  • 備考:
    トイレ/売店(夏期のみ)/⽔シャワーあり
夕暮れの⼤浦海⽔浴場
19:40
19:40

秘湯の中の秘湯に大興奮!

地鉈温泉

地鉈(じなた)温泉で安らぐとくさん

RPGのような異世界感。長い階段を降り続け……

宿での夕食後、向かったのは「地鉈(じなた)温泉」。その名の由来通り、地面を鉈で割ったような谷間に位置しています。かつて温泉評論家・野⼝冬⼈⽒が選定した「露天⾵呂番付」では、東の張出横綱にも選ばれました。

地鉈温泉の案内看板ととくさん

崖下の温泉には、駐車場から階段を降りて向かいます。かなりの高低差で、点在する照明に照らされた長い階段はとくさん曰く「千と千尋かドラクエみたい!」「どこまで階段が続くかわからん…!」と興奮しつつ進みます。

長い階段を降りた先には、むわっとした湯気と硫黄の香りが漂う大きな岩に囲まれた温泉が

満月、水平線、そして熱湯!大感動の絶景。

階段を降り続けること約5分。崖下に辿り着くと、湧き出した温泉が潮溜まりのように点在し、むわっとした湯気と硫黄の香りが漂います。岩場の合間からは海を望み、温泉には岩を乗り越え押し寄せる波が。そして、取材当日は十五夜。地域では「お月見泥棒」(後註)も行われており、街灯のない場所では路面に人影がくっきり映るほどの満月です。その光が煌々と海面を照らし出す様は、神秘的の一言。とくさんは「なんじゃここ!?」「すげー!」と大興奮。「これ(崖上〜温泉〜海までの一連を)絶対ドローンで撮らんと!」と演出家の顔にも。そして早速お湯に手を入れてみますが、源泉は80度。「あつっ!」、思わず手を引っ込めます。[註]「お月見泥棒」とは、十五夜の晩軒先に置かれた月見団子やお饅頭といったお供え物を子供たちが自由に持って行っていい、という風習。式根島に限らず、全国の様々な地域でも行われています。

  • 地鉈温泉を堪能するとくさん
  • 地鉈温泉には神経痛や冷え症に効果があります
神経痛や冷え症に効果があり、「内科の湯」と呼ばれています

適温で極上のリラックス。 次に来る時は……

水着に着替え、入湯。足を浸けると最初はかなりの熱さですが、波打ち際に近づくに連れて海水が混ざり、ちょうどいい温度に。全身浸かって、揺らぎに身を委ねます。塩分を多く含むこともあり、肌には軽いピリピリ感。夜とはいえ残暑で気温も高く、温海水浴といった趣も。とくさんの表情も、「ずっと浸かってられる〜」と緩みます。

満月を眺めながらリラックスするとくさん
気持ちよか〜〜〜

月と海を眺めながら先客のカップルと話していると、お二人に感化されたとくさんからは「次は嫁さん連れてきたいっすね」とも。こちら式根島随一の星空スポットでもありますが、今年一番の満月ゆえ、星は控え気味。ご夫婦での温泉&満天の星空体験を楽しみに、ぜひ再び式根島を訪れていただきたいところです。こうして秘湯中の秘湯に大興奮・大感動したとくさん。大満足で1日目の行程を終えました。

地鉈温泉

  • 所在地:
    東京都新島村式根島1006
  • アクセス:
    野伏港から⾃転⾞で約10分
  • 料金:
    無料
  • 備考:
    駐⾞場にトイレ/シャワーなし/⽔着着⽤
地鉈温泉

Day2 Start!!

4:50
4:50

朝日を受けて大物とバトル!

釣りスポット 孫市

釣りスポット孫市での鮮やかな朝日

日の出前から大物を狙う!

2日目は、空が白み始めた5時前に集合。釣り場は昨日と同じく「孫市」です。夜露の滴る薮を進み、岩場を登ります。地元情報では、孫市の先にはロープ伝いでないと辿り着けない釣り場もあるのだとか。後から知ったとくさん、「行っとけばよかったな〜〜〜」と残念そうでした。釣り場に到着し、5時10分、釣りスタート。魚の捕食活動が盛んになる日の出前後、マヅメ時の勝負です。海は凪いでおり、吹き上げる風が爽快。朝からテンション全開なとくさんは、ルアーで大物を狙います。

狙いはネリゴかカンパチ
朝日の映える海をバックにネリゴとカンパチを狙うとくさん

ついに大物が!!その正体は…

5時27分。新島とその右手に浮かぶ無人島・早島の間から日が登ります。朝日を受けながら10分ほど竿を振り続けていると、大きな引きが!真剣な表情のとくさん、リールを巻きつつ「経験者!経験者おらん!?タモ入れ助けて!」と叫びます。

朝日を受けながら大きな引きと対峙するとくさん
手に汗握る格闘
大物との攻防!!

スタッフがカメラを置いて網を手にします。魚影を認めたとくさんからは、「でっかーい!!」の声が。手に汗握る格闘が続きます!

岩肌を背にうなだれるとくさん
残念………!!

……しかし、それから約5分後、惜しくも魚に逃げられてしまいました。かかったのはカンパチだった模様。80cm越え、この2日間でダントツの大物、そして大本命でした。岩場に仰向けに倒れこむとくさん、汗まみれの顔で「こんくらい(の大きさ)だった…!」と両手を広げます。

フルハウスの後、出たカード(魚)は…

想定外の1匹に「大きな網やギャフ(大きな魚類を揚げるための鍵状の道具)があれば…」と後悔しつつ、再び大物を狙います。直後、前日と同じくヤガラが釣れました。その後やはり前日同様、エソが釣れます。本命とは言い難い現状の釣果(ヤガラ×2、エソ×3)に対して、自嘲気味に「フルハウスか!」とポーカーに喩えてツッコむとくさん。その後、またしてもエソがかった際には「フォーカードや…」

  • 何匹目かのエソを釣り上げたとくさん
  • ヤガラを手に、少し渋い顔のとくさん
エソをリリースするとくさん
元気でな〜

魚の捕食活動も落ち着いてきた8時過ぎ、「(動画の)盛り上がりは撮れた!」とのことで、撮影終了。大物リベンジへの野望、そして式根島の釣り場としての奥深さを胸に刻み、孫市を後にしました。

  • 撮影終了、釣り場を片付けるとくさん
  • 朝になってすっかり明るくなった孫市

⼩の⼝公園〜孫市

  • 所在地:
    東京都新島村小の口公園
  • アクセス:
    野伏港から⾃転⾞で約10分
明け方の⼩の⼝公園〜孫市
11:35
11:35

元料理人も唸るまぐろメンチ!

式根島の呑み⾷い処 えむじぇい

えむじぇいのまぐろメンチカツ定食

猫に癒され復活からの、最後の島メシ。

大物を逃して傷心(?)のとくさん。一旦戻った宿にて飼い猫たちと戯れ、回復した模様。(とくさんには猫好きの顔もあり、実家の「チャトラン」がしばしば動画に登場します)式根島は化け猫伝説、そして猫神様が祀られた大王神社もあって、愛猫家にとっても楽しい場所です。商店では、島の魚を使った猫のおやつも購入できます。さて、出港前のランチに向かったのは、「式根島の呑み⾷い処 えむじぇい」。切り盛りする大野正雄さん・純子さんご夫妻は、10年前に転勤で式根島へ。その後居心地の良さが気に入って定住し、昨年6月にお店をオープンしました。お店はランチ時で大盛況です。お一人様から7〜8人のグループまで続々入店、満席で並び待ちの列も。

えむじぇいの外観
楽しそうに注文するとくさんとマネージャーさん

元料理人・とくさんのナナメ上から刺さったマグロのメンチカツ!

メニューを熟読した末、とくさんは「まぐろメンチカツ定食」を注文。店内には揚げ油の跳ねる音が響き渡ります。そして待つこと数分。来ました、まぐろメンチカツ!

  • 美味しそうなまぐろメンチカツ定食。メンチカツに白ご飯とお味噌汁、サラダと漬物。
  • 手を合わせ、いただきますととくさん
    いただきます!

サクサクの衣に、ソースをかけて豪快に頬張るとくさん。即座に「おいしかぁ〜!」の声が。「想像の斜め上から刺してきた!味は肉っぽいけれど、(魚ゆえ)さっぱりしていて夏にいい!」、辛子が食欲をより加速させます。

1切れでご飯何杯でも食べられる!
「おいしかぁ〜!」と箸が進むとくさん

「ラスト飯っすよ」の一言に火が着いた!

ご飯をおかわりするか悩むとくさんに、マネージャー・原田さんが「式根島のラスト飯っすよ」と囁きます。その言葉で火が着いて、おかわり決行!2人で分け合い、最後の1切も愛おしむようにいただきます。動画でも元料理人の腕前を披露するとくさんですが、「これは佐賀に戻ったら(付近でマグロは釣れないので)釣った魚で再現したい!」とのこと。

口の中でほぐれていく食感が気になるとくさん
料理人の分析モードに

特に、口の中でほぐれていく食感を称賛。「普通の魚ではゼラチン質でくっついてしまうので、マグロのどの部分を使ったか、つなぎに何を使ったかが気になる!」と、熱く語ります。近い将来、「釣りいろは」のYouTubeチャンネルで再現メニューを見られるかもしれませんね。

式根島の呑み⾷い処 えむじぇい

  • 所在地:
    東京都新島村式根島964
  • アクセス:
    野伏港から⾃転⾞で約10分
  • 営業時間:
    【昼の部】11:30-13:30【夜の部(予約制)】18:00-20:30(L.O.21:00)
式根島の呑み⾷い処 えむじぇい
14:00
14:00

さらばロマンとリラックスの島

野伏港出発

青空に映える新島

海パンひとつで楽しめる。開放感が式根島の魅力。

式根島ともお別れの時間です。野伏港にてとくさんにこの2日間を振り返っていただくと、「楽しかった!今まで日本全国いろんなところに行ったんですけど、ここはちょっと別空間でした」と。さらに、「海水浴場やお風呂が『そのまま開放されている』のが印象的。タダで勝手に入って勝手に帰る感じがいい。ビーチや宿、釣り場も(地元の釣り人のマナーが良いこともあり)ゴミがなく、清潔で危なくない。海パンひとつでまる1日2日、水筒だけ持ってぶらぶらしたいなと思いました」とも。

開放感あふれる式根島の魅力を存分に味わったとくさん、野伏港にて
お別れの時間を前に、ピースするとくさん

釣りはしてもしなくても。次は1週間くらい滞在したい。

この旅一番の思い出は、地鉈温泉。大の温泉好きでもあるとくさん、津々浦々の温泉を巡ってきた自負があった中「こんなところあるんだ!」と感動したそう。次回式根を訪れる際は、「『温泉ついでの釣り』が正解かもしれないです(笑)」とのこと。釣り視点でも地鉈温泉が注目ポイントだそうで、「秋以降はお湯が(海に向かって)出て温度が高くなったところに魚が集まるから、1週間くらいおって独特の生態系を調べたいですね」そして唯一の後悔は、やはり大物のカンパチに逃げられたこと。初めての釣り場ゆえ限られた道具しか持参せず、裏返せばその予想を大きく超える釣り場だった模様。「地形や魚の種類も複雑で奥深いので、やはり次は1週間くらい滞在して結果を出したい」

竹芝に向けて出港する船

都心からほど近い別世界で、味わうロマン。

汽笛の音が響き渡り、いよいよ出港の時間です。竹芝〜式根間の行程は厳密には3時間と10分ほどなのですが、今回、とくさんが幾度となく「2時間とちょっと」「2時間半」と言ったことがとても印象的でした。長時間かつハードな移動が日常の釣り人・とくさんにとっては、それだけ近くに感じられたのでしょう。また、旅を振り返る際、とくさんの口からは「ロマンやね」という言葉が漏れたのですが、「ロマンチック(romantic)」とは「現実を離れ、情緒的で甘美な様」のこと。今回とくさんが体感したように、式根島は都心からほど近く、気軽に訪れて現実・日常から離れるには、絶好の場所と言えるはず。ぜひぜひ皆さんも、式根島を旅先の候補に加えてみてください!

プロフィールの写真

釣りいろは

2010年より魚釣りや川遊び、調理の動画を配信している釣りYouTuberの老舗的存在。佐賀県・長崎県の海を主な舞台に、今回登場したとくさんとその仲間たちが無邪気に大活躍!チャンネル登録者数は62.1万人(2024年10月時点)。

YouTubeチャンネル「釣りいろは」にて式根島釣り旅動画を公開中!

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こんなにも近い、もう一つの東京。探訪記をチェックしよう。