1日目(昼)
福生と大滝詠一
福生といえば大滝詠一。湯浅さんは大学1年のとき横浜から福生の米軍ハウスに越した。そして大滝詠一の事務所でいろいろな仕事をするようになった。16号線の、横田基地周辺は、住んでいた当時から数えておよそ36年ぶり。今日はまず、湯浅さんの住んでいたハウスが建っているか、いまどうなっているか、訪ねてみることに。
カオマンガイ16号
「湯浅さん、COME
INて書いてありますよ。WELCOME、って」「なんなんだここは」「ご、ごはん屋さんになってる」。その名も「カオマンガイ16号」。36年前、湯浅さんがルームメイトと1年間だけ住んでいた米軍ハウスは、いまは福生で流行のタイ料理屋さんになっていたのであーる。
カオマンガイ16号
きいてみるとお店は5年前から。それ以前は「たぶん、ひとがふつうに住んでました」。イナモリさんも含め、カオマンガイ3つと、乾杯用に生ビール3杯注文。「湯浅さん」「なんだい」「自分が住んでた家をさがしにきて、そこでお昼ごはん食べられるって、すっごい幸せな感じですよね」「そーだね」 カンパーイ!
スリー・シスターズ
さっき前を通ったギターの店にはいっている。「スリー・シスターズ」。「いらっしゃい」と、ご主人のおばさま。「昔っからずっとやってんのは、うちと、あとはそこの模型屋さんくらいよ」。ヤマハ、ヘッドウェイ、キャッツアイ。湯浅さん、おばさんに「これがいいよ。これにしとき」と命じられた一本に決める。響きのよいヤマハのアコースティック。
まるふく
地元の雑貨店「まるふく」へ。強烈。駄菓子、文房具、缶詰、ウインナーなんかが並ぶなか、本来はジュースやなんかを収めるガラスドアの冷蔵庫に、石川さゆりやエルヴィスのレコードがおさまっている。「これは、売り物ですか」「あー、かざり」「ええっ! かざり?」「笑うとこじゃないだろう。ケースっておもえばいいんだよ、ケースって」
音楽評論家の湯浅学さんと、東京の山旅にでかけました。