1日目
ケーブルカー滝本駅
旅の出発は、青梅市は御岳山の麓にあるJR御嶽駅です。日の出町について調べると、多くの人が御岳山から日の出町の日の出山へと向かうということがわかりました。御嶽駅からバスに乗り換えて「ケーブル下」バス停へ。そこから急な坂を上り、御岳登山鉄道の滝本駅を目指します。ものの数分でケーブルカーが見えてきます。
ケーブルカー御岳山駅
御岳登山鉄道は、滝本駅~御岳山駅間の1.107km、標高差423.6m、最大勾配斜度25度の急勾配を約6分で繋ぎます。本数は1時間に2本。御岳山駅に到着。改めて見下ろすとスキーのジャンプ台かよという斜度。御岳山駅は、売店や土産物も充実した場所だし、眺望も良いので、ココ自体も良い観光地。
レンゲショウマ群生地
御岳山駅から徒歩5分の富士峰園地北斜面は、日本一のレンゲショウマ群生地として知られています。直径は4センチほどの蓮に似た上品な花が、8月になると咲き誇るそうで、一大名物となっているのです。9月初旬はもうチラホラしか見られませんが、その儚い感じがまた良い。
御岳ビジターセンター
御岳山周辺の大自然や文化に直接触れて感じることを目的とした施設。登山客には、一服したりトイレを借りたり道案内をしてもらえる便利なスポットとなっています。ここで御岳山が、実は秩父多摩甲斐国立公園の東の玄関口であることを知ります。東京にいながら国立公園を満喫できるのは、貴重なことだと実感。
武蔵御嶽神社 町場通り
武蔵御嶽神社の門前町ともいうべき町場通りは、御岳山登山の拠点ともいうべき場所。昼くらいに到着したならまずはここで腹ごしらえを。
武蔵御嶽神社
武蔵御嶽神社は、御岳山上に鎮座する神社で、創建はなんと紀元前91年というから驚きです。朱塗りの立派な山門をくぐり、長い階段の先に本社があります。
長尾平
武蔵御嶽神社からのハイキングコースは、長尾平を目指します。売店やベンチ、トイレ、展望台があるこの場所ではたくさんの登山者がランチをしたり休憩したりしています。
天狗岩
御岳山ハイキングの見どころの一つが「天狗岩」です。この辺りは、秩父多摩国立公園の一部であり、御岳岩石園と呼ばれる場所。木の根が張り巡る巨岩が、天狗岩です。
御岳山ロックガーデン
ロックガーデン(御岳岩石園)は、秩父多摩甲斐国立公園の一部に指定されており、昭和10年頃に東京都が渓流沿いの約1kmを遊歩道として整備され作られたものです。苔むした岩がゴロゴロと転がっていて、とんでもない秘境に来た気分になりますが、ここは東京都なんですよね。
天狗の腰掛杉
綾広の滝から長尾平に戻るルートに「天狗の腰掛杉」という巨樹があります。樹高60mの大木であり、大きく曲がった枝には天狗が腰掛けたとされたことからこの名前がついたのだとか。なかなかの奇景であります。
御岳山から日の出山へ
いよいよ日の出山へ。武蔵御嶽神社からケーブルカーの駅とは逆方向の細い路地に入ります。道なりに進み、御岳山から日の出山への尾根を伝う縦走ルートへ。時折、足元が悪くなりますが、平均的には整備された山道になっています。トレイルランニングをされている方や小学生くらいのお子様連れの登山者にも出会います。
日の出山園地便所
日の出山山頂の直下にあるトイレは、標高902mの山頂付近にあるとは思えない整備のされっぷり。左手が山頂への階段。右手に見えるのがトイレです。水洗で全自動洗浄。毎週日の出町シルバー人材センターの方々が、雨の日も雪の日も欠かさず掃除もされているので綺麗に維持されています。
東雲山荘
日の出町での宿泊地は、日の出山山頂直下にある山荘「東雲山荘」。かつては皇太子殿下もご休憩されたり、ドラマのロケ地に使われたりと、登山者には有名な場所。条件さえ揃えば、東京どころか横浜や海ほたるまで見渡せ、夜は星空、朝はご来光を拝めます。日の出山の魅力を満喫するには、東雲山荘に宿泊するのが一番!
東雲山荘
昭和10年頃に建てられた東雲山荘は、圧倒的なレトロ感が魅力。1階は長テーブルと椅子が並ぶワンフロアで、2階が宿泊スペースとなります。
東雲山荘
部屋の真ん中に鎮座するのは、雰囲気たっぷりの薪ストーブ!ガスは来ていないので、もし火を使った料理をするならばこの薪ストーブが調理場となります。これを使って焼き肉をする方々もいるとか。
東雲山荘
2階の宿泊スペース。そんなに広く見えないのですが、10~20人弱が宿泊可能。お布団は、去年新しくなったところだし、シーツは毎回交換・洗濯されているので清潔です。
東雲山荘
私が寝たのは窓際の特等席。まるで屋根裏部屋みたいな雰囲気で素敵!
東雲山荘
水道は来ておらず、雨水の利用のみですが、台所はあります。
東雲山荘
使い古されているけど、調理道具もあります。管理人さんは、「キャンプ道具」とおっしゃってました。
東雲山荘
水道はひかれていないので、飲用水はありません。宿泊者がいるときにのみ、管理人さんがポリタンクに水を入れて持って上がってくださるのだそうです。