1日目
青梅赤塚不二夫会館
JR青梅線でめざすは青梅。駅前にずらりとならぶ映画看板をみあげつつ青梅街道を歩き、最初に訪れたのは青梅赤塚不二夫会館。ちょうど、日本全国のひとびとに「シェー」してもらいました、という写真展がひらかれていて、おもわずシェーしてしまった。
住吉神社
高い石段をのぼって、住吉神社に詣った。今日は二の酉だ。二拍打った手に、あたたかい甘酒の腕。「濃いめにつくっといたよ」と地元のおじさん。実家の近くの住吉大社は全国の住吉さんのリーダーだから、この神社にも縁を感じる。
御嶽駅
青梅駅を2時52分発の奥多摩行きに乗る。発車の合図は「ひみつ、ひみつ、ひみつ、ひみつ、ひみつのアッコ、ちゃん!」のメロディ。時間のせいもあるけれど、奥多摩へ、奥多摩へ、進んでいくたびに風景は水墨画みたいに薄暗く、白黒のグラデーションがうつくしく冴えてくる。おりたのは御嶽駅。すぐの場所に今日の宿「河鹿園」が。
河鹿園
出迎えにきたおかみさんの、山の笛みたいな声のあいさつ。「いちばん、河に近いお部屋っていうことでしたので、どんどん、くだっていきます」と、屋内の階段をおりていく。たどりついたのは、真ん前がごうごうと流れる多摩川。奥多摩川。対岸には、ライトアップされてもされなくても、立ちあがり発火したままのような黄金色の銀杏。
澤ノ井
お酒がこんなにおいしいのは、作っている酒蔵の澤ノ井が隣だから。そこで酒が造られている場所の水と空気に取りまかれて、その酒をからだのなかに注ぎ入れているから。
音楽評論家の湯浅学さんと、東京の山旅にでかけました。